やさしいハワイのブログ

ゆるめのハワイ情報と、子育て、コーチング&心理学、アートの話など織り交ぜて書いてます♪

ライフサイクルの講座4−①(宿題、知能、さかなクン)

アロハ〜

ハワイから、絵や、心理学や、日々の子育てのこと、綴っています。

私は現在、松村亜里先生のもとでポジティブ心理学の勉強をしています♪

授業は全てオンライン、世界中の学び仲間とつながることができます。本当におすすめ。

https://lifebalanceny.org/

 

先日、人の発達と適切な関わりを学ぶ「ウェルビーイング・ライフサイクル」の講座を受け終わったので、まとめを書いて、復習しています♪

 

さて、第4回目講座では「知能」について学びました。

この回、一番好きかも!!かなり面白かったです。

これまで、心理学で一番議論されてきたテーマが、「知能」だそうです。

昔も今も、みんな「賢い」「秀でている」とかに興味があって、

それがどこから来るのか、知りたかったんですね。ワカルワカル。

 

この4回目講座、感激したことが2つありました。

1つは、知能はどこからくる?のパートで、

参考資料としてシェアされた、

「No Homework Letter」に関してです

テキサス在住の2年生担当の教師が書いたお手紙。

ご本人のブログがあったので貼りますね。

blog.classdojo.com

 

要約すると、

  • うちのクラスは今年、生徒が授業時間内に終えられなかった課題だけ、持ち帰りの宿題とします。
  • よって公式に課される「宿題」はありません。 
  • 様々な研究がありますが、「宿題が生徒のパフォーマンスをあげる」という証明には至っていません。
  • 夕方の時間はむしろ、生徒の成功(ちょっと訳が難しい、原文は「Student Success」です。)と相関していると証明されていることに時間を使ってください。
  • すなわち、「家族で食事をする」「一緒に本を読む」「外で遊ぶ」「早く寝る」といったことです。

 

 これ、世界的トレンドかもしれないですね。ハワイ内で有名な私立一貫校がいくつかあるんですが、そこも小学校の間はno homework policyだったりしますし、我が家の子供達が通う公立小学校でも、昨年からこれに似たポリシーが導入されました。今は、「家でやる宿題は学年×10分」という目安です。ちなみにこの件、面白いんですよ。学期初め、校長先生から直接説明があり、「宿題より、勉強より、家族で夕飯を食べることを最優先させてください」と力説されます(なので、できる範囲で励行しています)。というわけで、低学年のうちは、家に帰ってやる勉強といったら、本当にプリント1枚程度。4年生くらいから、確かに30分くらいかかるような内容に変わりますが、それでも目安時間を超える取り組みは「する必要なし」ということになってます。

校長先生はこちらの本の理論を根拠に説明していました。

(比較的裕福なエリアの子供たちこそ深刻なメンタル問題を抱えている、というテーマ)

The Price of Privilege: How Parental Pressure and Material Advantage Are Creating a Generation of Disconnected and Unhappy Kids

The Price of Privilege: How Parental Pressure and Material Advantage Are Creating a Generation of Disconnected and Unhappy Kids

  • 作者:Madeline Levine PhD
  • 出版社/メーカー: Harper Perennial
  • 発売日: 2008/08/01
  • メディア: ペーパーバック
 

 

で、さっきのNo Homework Letterに戻って、私が何に感心したかというと、

論理が「ごもっとも」な点です。

確かに、宿題の目的は何?必要?不要?などいろいろ議論があると思うんですが、子供の成績や学校でのパフォーマンスに「関係が証明されていない」のは確かなようです。

 

でも、家族のクオリティタイム、外遊び、本を読む、規則正しい生活習慣といったことは、「関係が証明されている」(そして、幸せにつながる行動習慣でもある)。

 

だったら、確実ってわかってるほうに力入れてやろうよ、というアメリカ人らしいロジック!なんて清々しいんだろう〜

ポジティブ心理学全体にそういう面があって、私は好きです。

①これとこれやってる人は、幸福度が上がるみたいよ(データや根拠がある)⇨②それは、これまでの慣習や発想とは違う部分もあるけど、やってみよう(思考、行動、感情はリンクしてるので)⇨

③やってみたら、本当に幸福度上がったよ!ワーイo(^▽^)oみたいな...

 

それから、もひとつ感激したのが、「知能」に関する理論のひとつ、「多重知能理論(MI)」

 

多重知能理論とは、ハーバード大学のハワード・ガードナー教授が提唱した理論で、端的にいうと「知能は、1種類じゃなくて、いっぱいある」ってことらしいです。

ネットで調べると8種類と出てきますが、授業では実存的知能を含めて9種類習いました。

  1. 言語・語学的知能
  2. 論理・数学的知能
  3. 身体・運動的知能
  4. 音楽・リズム的知能
  5. 博物学的知能
  6. 視覚・空間感覚的知能
  7. 内省的知能
  8. 対人的知能
  9. 実存的知能(宇宙、無限大、生死など究極的なことをめぐる思考)

learn-tern.com

で、今までは、鉛筆と紙で測れるものが「知能」だと思われていたので、学校教育でも①論理数学や②言語語学③視覚・空間認識が重視されてきた背景があります。そしてそれが「できる」人が「知能が高い(頭がいい)」とされてきました。でも、それって本当?それって、人の力を制限しちゃってない?と一石投じたのがガードナーさんのようです。評価は様々で、彼の理論は学術的根拠に欠けるという意見もあるようです。でも、私は、多くの人を勇気づけ、「自分にはリソースがある」と感じさせるという点で、とても意味があると思いました。

講座の感想をチャットに書くコーナーがあったので、私はさかなクンのエピソードを書きました。現在、魚類学者・イラストレーターとして活躍するさかなクン、昔から魚が大好きで、憧れの研究者の在籍する東京水産大学(現東京海洋大学)に入りたいと思っていたけど、「魚に熱中しすぎていて無理」と一旦諦める。でもそのあとも魚類へのパッションは絶えず、動植物専門学校、水族館、寿司屋、熱帯魚屋のバイトなど数々の職業を経験。その重なった経験が積み上がり、縁を呼び、なんと今は「東京海洋大学客員准教授」。そして、高卒で、国立大学の名誉博士、准教授になっただけでなく、絶滅種と言われた希少種の発見に貢献するなど、とにかく魚業界で大活躍。インタビューを読んで感じた、さかなクンの「すギョいところ」をあげてみると、

  • 「自分にはさかながある」という強い気持ちがあり、そこから来る幸福感とかやる気がみなぎっている
  • さかなへの愛(多重知能理論の⑤博物学的知識)を追求し、活かし、社会に還元している
  • それを信じてサポートしてくれた家族がいる

これ、多重知能だけでなく、強みとか、GRITとか、ポジティブ心理学の要素がめっちゃ入ってる!!と、勝手に感激したのでありました。

 

というわけで、第4回講座前半はこんな感じ。

No Homework Letterが「納得!」、多重知能理論が「さかな君の活躍がその証拠」これが私のポイント2点かな。

 

次は第4回講座後半の「知能を伸ばす関わり」書きます。