やさしいハワイのブログ

ゆるめのハワイ情報と、子育て、コーチング&心理学、アートの話など織り交ぜて書いてます♪

ライフサイクルの講座3−②(ピアジェ:感覚期と前操作期)

ライフサイクル講座3回目の前半は、スイスの心理学者ピアジェさんの認知発達理論をベースに、人間が0歳〜思春期にかけてどんな特徴をもち、どんな風に世界を認識し、思考しているのか、見ていきました。

 

あ、ちなみに、NYLBの講座は「幸せ(な子育て)のために、知ってて役に立つこと」中心に習います。私のメモは決して網羅的ではありません〜あしからず。

 

心に残った点を、自分のエピソードも交えながら、まとめます。

 

①0−2歳は「感覚運動期

  • Out of sight, out of mind:目の前にないものは存在しない。目の前になくなっても、頭の中でそのものを留めておけるようになるのは八ヶ月以降(物の永続性)。
  • 言語の前の時期。運動機能、感覚を繰り返し使って、外界を認知(なんか、触ってみたら感触が面白かったので、何度も触る)。なんでも触る、口に入れたがるのは、その感覚器を使ってものの存在を確認しているから。

 

この時期の娘のビデオがあるんですが、まぁ、がっつり舐めてますわ、お掃除用のクイックルワイパー。手にとって、舐めて「苦いっ」て顔するんですが、1回じゃ、満足できないみたいで、何度も何度も舐めて「苦いっ」て顔してます(←そしてじっとビデオ撮ってる母親...)。

 

 

②2ー7歳は「前操作期

操作ってなんやねん、っていう話ですが、「シンボル」というのを上手に扱えるかどうか、っていう意味があるそうです。詳しくは後でメモ。とりあえず特徴は:

  • 保全の概念がなくて一つの面に集中:同じ量の丸い形の粘土が二つあるとします。一つはそのまま、もう一つはぺっちゃんこにして見せた時、この時期の子供は丸い粘土の方が大きい、ぺちゃんこの方が小さい、と認識するそうです。大人は、「これは同じものだ。もとどおりにできる。」と考えるわけですが、この思考を「可逆性、補償性、同一性」というそうです。

 

これ、言葉は難しいけど、すごく使える知識だと思いました〜!!お菓子やケーキをわけわけしている場面で、子供が「こっちの方が大きい!」としつこい時、「どっちも同じでしょうがー!」とブチ切れる前に思い出せたらいいですよね!!この時期の人たちは、まだ保全の概念がないんだもん。大人と同じようには、捉えられないんですね。

 

  • 自己中心性:いわゆる究極のジコチューということでしょうか。自分も他人も同じ感じ方をしている、見え方をしている、という感覚。のび太のものは俺のもの。俺のものは俺のもの。ジャイアンですね。

 

  • 人工論、アニミズム世界は全部人間が作ったと思っている。ん?これあまり実感ないな。どんな例があるのかな?(←後で調べたら、「湖は大人が穴を掘って水を入れたと思ってる」とかそういうことらしい)。アニミズムはよくわかりますね。この時期の絵は、太陽とか、海とか、木にも全部目があったりしますね。

 

前操作期は、子育てのハードルの一つ「いやいや期」も到来し、ママのストレスも強めな時期ですよね...はぁ、色々あったよね...(遠い目)でも、「自己中心性」を象徴する実験なんかは、心に留めておくと、すごーく気が楽になるかもと思います。2013年の私に教えてあげたいよ....

 

ex1)みかんとりんごを数えましょう

「みかんが3個、りんごが2個あります。全部で何個あるでしょう」

こう言われた時に、「絵を見て、数えられる」段階と、「絵がなくても頭の中のイメージで数えられる」段階があります。「物事を頭の中で考えられるか」というのが、一つ段階が上がる基準。

前操作期は、頭の中のイメージを使った思考が発達途中。だから、この時期、幼稚園などでも、しつけのベースのようなものが始まると思いますが(例、帰ったら靴を脱ぐ、手を洗う、的なこと)、あれっていくら口頭で言っても、限界がある〜!!あった!!なので、今思えば確かに、幼稚園や保育園には、いろんな順序が「視覚で」お知らせしてありましたね〜。「ここで靴を脱ごうマーク!」みたいな。家庭でも、認知のレベルに合わせた関わりができると、ガミガミが減りそうだ...

 

 

ex2)三つ山課題

この時期の子供の前に大きさの違う三つの山の模型を並べます。仮に自分から見て左側から、大、中、小の順番で。で、こう尋ねます。「あなたの目の前に座っている●ちゃんからは、どんな風に見えてると思う?」前操作期の子供は、なんというでしょう?

そう、「向かい側の●ちゃんにも、(左から)大、中、小と並んでいるように見えている」といいます。

正解はもちろん、左から小、中、大なんですけど。また、山の手前に「お家」を置いた場合、自分にそれが見えているので、向かい側に座っている相手にも当然「お家」が見えている、と考えるそうです。実際には、向こう側からすると、「お家」は山に隠れて見えないですけどね。

 

というわけで、この時期の子供を見ていると、どう考えても「わがまま」「自分のことしか考えてない」と思える行為があると思いますが、それは正常な発達ということ。先生は、「生存のため」とおっしゃってました。

 

自分を思い出すと、この時期、息子にとっては辛かったかもな〜、と思います。

 

息子が2歳の時に、娘が生まれて、彼は急に「お兄ちゃん(小さい大人扱い)」になっちゃった。でも、認知のレベルは前操作期なので、まだまだジコチュー全盛期だったはず。

にも関わらず、私ときたら、「自分のことだけ考えないで!」的なこと、毎日毎日言っていたことでしょう。「下の子が待ってるんだから、早くしなさい」「そんなとこにおもちゃ置いたら、赤ちゃんがいるのに危ないでしょうが!」...

 

うーん、反省ですね。息子からしたら「知らんわ!」って感じだったことでしょう...これからのママさん、前操作期はまだまだ「ジコチュー」が自然な思考みたいよ。彼、彼女は、「自分の視点イコール世界の視点」と思っていて、これは間違いでも病気でもないんですよね。たっぷり、この段階らしい生活をさせてあげたいですね。そして私たち親もこのかわいい認知の段階を楽しませてもらうといいんでしょうね...

 

あ、でもここでお友達のAさんが、いい質問してました。

さっきの三ツ山課題で図れるような認知能力は、4歳くらいから発達して、7−9歳くらいで完成するらしいんです(つまり相手側の視点が想像できるようになる)。

ってことはですよ、幼稚園の子に「相手の気持ち考えなさい」っていうのは、ちょっと難しい場合もある、ってことですよね。では、

 

「この年代には、言ってもまだわからない」ということで、道徳や社会ルールは教えなくていいのでしょうか?

 

みなさんどう思いますか♪♪ 

先生がおっしゃったことや、私の考察は、また別記事で書きますね。